「ライフシフト習慣術 書評」家庭とキャリアを両立する考え方「本レビュー」

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今回は尾石晴(ワーママはる)さんの書かれた「ライフシフト習慣術」の書評です。

ひと言でいうと「元外資系勤務のキャリアウーマンが『家庭もキャリアも充実させる習慣術』を解説する指南書」です。



「結婚」「出産」「昇進」など、様々なライフステージの変化によって、

日々、新しい困難な壁が押し寄せてくるかと思います。

このような壁を如何に乗り越え、

自分らしいキャリアと、心地よい家庭を築くのか、

についてご本人の体験を元に書かれています。

目次

こんな人におすすめ

こんな人におすすめです。

共働き夫婦
結婚・出産を控えている人



にゃん太郎

共働き子育て中、妻はフルタイム勤務、の私にはズバズバ刺さりました

著者について

尾石晴(ワーママはる)さんは、外資系メーカーに16年勤務し、内6年間は管理職として過ごされました。

メーカー勤務中に結婚・出産を経て、さまざまな困難な壁にぶつかり、そしてそれらを自らの力で乗り越えられてきました。

現在はメーカーを退職され、「Voicy」などのSNSでの発信や、文筆業、ヨガスタジオの経営、等々で幅広くご活躍をされています。

「サバティカルタイム(=使用用途を決めない休暇)」を取得されたことでも有名です。

にゃん太郎

30代前半で管理職って、圧倒的な同期最速ペースでは・・・??

この本の特徴

こちらの本は共働き夫婦の苦悩について、真正面から向き合ったものとなります。

きれいごとがまとめられているわけではなく、

生々しいご本人の実体験をもとに書かれていますので、

夫側からすると耳の痛い話もあります。

しかし読者もそれに向き合い、

相手側はこんなことを考えているのかとか、こんなことをしてくれているのかとか、

自分たち夫婦に置き換えて読み進めていくと良いでしょう。

本書は大きく以下5つの章に分かれています。

第1章 「仕事」の習慣
第2章 「人間関係」の習慣
第3章 「子育て」の習慣
第4章 「お金」の習慣
第5章 「学び」の習慣


それぞれについて簡単に内容をご紹介します。

第1章 「仕事」の習慣

「仕事」の習慣では、キャリアへの向き合い方について書かれています。

妻と夫、どちらも納得がいくキャリアの考え方が解説されています。

また仕事の生産性向上についても多く記載されており、ワーママ必須スキルとされる「属人化防止術」は、

組織として働く全ての人にとって意識すべき話です。

残業を減らすことは、自身と家族の幸福に直結する重要な要素です。


第2章 「人間関係」の習慣

「人間関係」の習慣では、幅広いテーマについて書かれています。

「家族のミッションを決める」「自身の思考グセに気づく」は、夫婦間の円滑なコミュニケーションに非常に役立つと思います。

また「サードプレイス」の重要性についても触れられています。


第3章 「子育て」の習慣

「子育て」の習慣では、親も子も自立するための考え方について書かれています。

自分たちで考えた「子育ての指針」に従い、親として子どもに何をやって、何をやらないか、を決めていくことが重要です。


第4章 「お金」の習慣

「お金」の習慣では、資産運用・収入支出について書かれています。

資産運用については様々な本にも書かれていますが、目的に則した投資法を決めることが重要です。

収入については、共働きの継続が最高のリスクヘッジであることが示されています。


第5章 「学び」の習慣

「学び」の習慣では、大人の勉強を如何に継続させるかについて書かれています。

インプットだけではなく、アウトプットもセットに考えることが重要であり、

その積み重ねが自身の無形資産を作ってくれるのだと理解できます。


にゃん太郎

共働き夫婦の悩みポイントが網羅的に構成されています

私が胸に刻んだポイント

この本を読んで、私が胸に刻んだポイントをご説明いたします。

残業を減らす=自身と家族の幸福に直結する

まずは仕事についてです

「なぜ」業務量が多いと思うのか?「なぜ」上司は急な依頼をしてくるのか?と「なぜ」を使って深掘りしてみたのです。すると、自分側の要因、内的な原因にも気がつくようになりました。

ライフシフト習慣術 P61

残業が常態化している組織では、長時間働いて成果を出すことが当たり前となってしまいます。

そのためいちいち残業の理由や原因を振り返ったりしないのですが、

残業を減らすこと=自身と家族の幸福に直結する、ということに気がつけば、

「なぜ」残業をしてしまったのか?について考えないわけにはいきません。

その際に残業をしている原因を「なぜ」で深掘りし、自分側の要因や内的な原因は取り除くようにすることが重要です。

私の場合は、上司に忖度をしすぎている、他人が作った資料の文言・体裁が気になる、などが原因と気がついたので、

上司の評価よりも自分の目的にフォーカスする、人に任せ社内資料は8割でOKとする、などを取り入れています。

「好きか嫌いか族」に生まれ変わる!

次は人間関係の章からです。

好き嫌い族なら、「自分は好きじゃないが、相手はそれが好きなんだな」で終わりです。この好き嫌い族で生きると、モノの見方が変わり、不機嫌な自分に出会う回数が減りました。

ライフシフト習慣術 P114

「好きか嫌いか」「善いか悪いか」、同じようで全然違うことに気がつきました。

善し悪しで判断すると、相手が何故それをしてしまうのか、やめさせるにはどうしたらよいのか、
 
など色々考えてしまい、そして変わってくれない相手にイライラしてしまいます。

しかし「相手はそれが好きなんだな」ぐらいでゆるくとらえてあまり追求しないようにすると、

他人に振り回されずに、自分のメンタルも安定します。

誰かを絶対のモノサシで測ってしまっているな、と気がついたら、ゆっくり息を吐いてリラックスし、

むしろ人類の多様性を楽しむようにしましょう。

いずれに身につくことに教育費用をかけない

3つめは子育ての章からです。

年齢が上がれば、必ず皆が習得できるものを、数年早く学習させたところで、「知育」にも「差異化」にも全くなっていません。

ライフシフト習慣術 P146

私はミニマリストなので、やらなくてよいことを発見することが大好きです。

その意味ではこの考え方は非常に重要で、「いずれ出来るようになるものに時間とお金をかけない」は、

かなり有効な時短術になると思いました。

ひらがなとか、算数とか、早めに教育しても「他人との違いを創れない」ため、あまり意味が無いのです。(それぞれの考え方はあると思いますが)

もしやるのであれば、英語とかプログラミングとか水泳とかダンスとかアート系とか、

自分自身を省みて「身について無いなぁ」と感じたものを中心に、提言していきたいと思います。

もちろん子どもの意思も尊重していきます。

にゃん太郎

特に残業の話は身につまされました・・・

関連書籍

同書の関連書籍を簡単にご紹介します。


「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略

同著者の人生戦略に関する本です。

40歳前後に現れる人生の壁を、どのように乗り越えていくべきか、について書かれています。

「お金」「つながり」「健康」の3つが重なる「自分業」が重要とされ、その見つけ方や具体的なやり方も非常に参考になります。

やめる時間術

同著者の時間術に特化した本です。

忙しくて時間が全く無いという方のために、時間の使い方を分析し、不要なことを手放していくやり方が具体的に書かれています。

激務&子育て&共働きを乗り切りながら、さらに起業・発信業まで始められるようになった著者だからこそ、伝えられる内容となっています。

我が家の話

この本を読んでいて、自身の働き方や妻への態度について猛省したため、
すこし反省の弁を述べたいと思います・・・。

私は以前より仕事時間が長いほうで、平日もPCを持ち帰り仕事、土日も仕事、いずれもサービス残業で、働き方改革が進められている現在ではあまり考えられないような働き方をしていました。

そのため成果を出す=仕事の時間を多く取る、というやり方しか出来ない体質になってしまい、
子どもができてからも、サービス残業はしなくなりましたが、通常の残業はまだまだ残っている状態でした。

それから妻は産休後にフルタイムで復帰し、共働き・子育て期間に突入します。

私はどちらかというと、家事・育児はかなりこなしている方だと思っています。

朝は早く起きて食事や保育園の準備をしたり、残業後も食器の片付け・部屋の掃除をしたり、

保育園の送り迎えもしています。

細かいことは書きませんが、友人達と話しても「そんなにやっている人いないよ」と言われ、
自信をもっていたのです。

妻からはちょくちょく不平不満を言われることがありましたが、

私は自分はやっていると自信があったので、必ず言い返していました。

しかしこの本を読んで、私が一番耳が痛いと感じたのは、
「夫達は自分の好きなように残業している」という部分でした。

妻の働き方を見るとフルタイムとはいえ、残業はほぼしない働き方をしていました。

保育園からの呼び出しや、時間内に迎えに行くことを考えると、

そもそも残業を前提とした働き方など出来ないのです。

その前提での働き方をするためには、起こりうることを事前に想定し、

それらを潰しておくために、常時気を張っている必要があります。

私は残業をしない日は迎えに行くこともありますが、

どちらかというと残業が前提となっています。


保育園帰宅後から寝かしつけまでは、一日のピークの忙しさになります。

その時間帯を妻1人に押しつけてしまっていたことに気がつき、

「自分はやっている!」と突っぱねるのではなく、少しでも妻が楽をできるように考えを改めました。

とにかく夕方のピークを和らげるために、現在はベビーシッターさんにお願いもしています。

まだまだ突発的な残業があり、妻には申し訳ないのですが、

これからも極力残業せずに定時で帰り、一緒に子どもと夕飯を食べることを心がけていきます。

まとめ

共働き夫婦向けに、多岐にわたるテーマで具体的な行動・考え方の示唆を与えてくれる本です。

私が胸に刻んだポイントは以下です。

残業を減らす=自身と家族の幸福に直結する
「好きか嫌いか族」に生まれ変わる!
いずれに身につくことに教育費用をかけない

特に共働き夫婦には刺さる箇所が満載ですので、是非実際にお読みになることをおすすめいたします。

それでは以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました^^

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